慣れない様子不審に思い 74歳コンビニ店員、同世代の詐欺被害防ぐ

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感謝状を贈られる油谷利明さん=南あわじ市の南あわじ署で2024年4月19日午前10時35分、入江直樹撮影 拡大
感謝状を贈られる油谷利明さん=南あわじ市の南あわじ署で2024年4月19日午前10時35分、入江直樹撮影

 パソコンがウイルスに感染したと偽って復旧名目で金銭を要求する「サポート詐欺」を防いだとして、74歳のコンビニエンスストア店員の男性に兵庫県警南あわじ署が感謝状を贈った。署は「同世代の被害を『最後の砦(とりで)』として食い止めていただいた。心強い」とたたえた。

 感謝状を贈呈されたのは「ファミリーマート淡路かもり店」(南あわじ市)のアルバイト、油谷(ゆたに)利明さん=洲本市。19日に中井秀樹署長から手渡された。

 署や油谷さんによると2月28日午後10時過ぎ、70代の男性客が6万円分の電子マネーカードを購入しに来店。慣れていない様子で夜も遅かったため不審に思った油谷さんが事情を聞くと「片言の日本語を話す男から要求された」と明かされた。了承を得て110番した。

 店員歴20年の油谷さんが詐欺事件に遭遇するのは初めてだったが、啓発ポスターやマニュアルに目を通すなど日ごろから注意をしていたという。「高齢者は預金があり、ちょっと疑問に感じてもお金を出しがち。被害を目の当たりにするのはつらい」と言い「これからも積極的に声掛けして、できるだけ防ぎたい」と話している。【入江直樹】

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