【阪神梅野隆太郎】捕手必読!虎の連勝呼んだブロッキングの極意語る/連載18

梅ちゃんの「ブロッキング」が猛虎の快進撃を演出しました。阪神梅野隆太郎捕手(32)が4月18日の巨人戦(甲子園)で延長10回、加治屋蓮投手(32)のフォークを体を張ってストップ。走者の進塁を許さず、失点を防いでその裏にサヨナラ勝ち。翌日からの中日戦3連勝へとつながっていきます。得意とするブロッキングの陰にある「こだわり」に迫りました。

プロ野球

◆梅野隆太郎(うめの・りゅうたろう)1991年(平3)6月17日、福岡県生まれ。福岡工大城東―福岡大を経て13年ドラフト4位で阪神入団。17年から正捕手。18年から3年連続ゴールデングラブ賞。19年4月9日DeNA戦では阪神捕手で初のサイクル安打。21年夏の東京五輪では侍ジャパン金メダル獲得に貢献。21年オフには初取得した国内FA権を行使せず、3年契約で残留した。173センチ、79キロ。右投げ右打ち。

ワンバンゴーがある時代

剛腕・加治屋は思い切り腕を振って、フォークを投げてきた。

同点の延長10回、2死二塁。激しく落ちた球は、ホームベースよりずっと手前でバウンドした。

しかも、左打者の巨人吉川に向かっていく典型的な「引っかけ」。誰もが後逸を想像したに違いない。

だが捕手・梅野は止めた。

巨人戦の10回表2死二塁、梅野隆太郎は加治屋蓮のフォークボールをそらさず捕球=2024年4月18日

巨人戦の10回表2死二塁、梅野隆太郎は加治屋蓮のフォークボールをそらさず捕球=2024年4月18日

止めただけではない。大きくバウンドした球に、ジャンプするように右肩を寄せながら、体をぐいっと内側に入れた。

加えて、ミットと体で球をはさむように〝キャッチ〟した。

ぴくりと動きかけた二塁走者は帰塁するしかなかった。

梅野絶対、えげつない球が来るだろうと思っていました。体で止めにいく中の、いっぱいいっぱいのプレーでした。

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