大島周辺で新種サンゴ発見 「センマイ」似?宮崎牛にちなみ命名

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岩を覆ったセンマイチヂミウミアザミ=黒潮生物研究所提供
岩を覆ったセンマイチヂミウミアザミ=黒潮生物研究所提供

 公益財団法人「黒潮生物研究所」(高知県)と宮崎大の研究グループは26日、宮崎県日南市の大島周辺海域で新種のサンゴを発見したと発表した。「ソフトコーラル」と呼ばれるチヂミウミアザミの一種。体を支える微小な骨片の表面が牛の第3胃「センマイ」に似ていることから、宮崎牛にちなみ「センマイチヂミウミアザミ」と命名した。

 研究グループによると、2014年に水深15メートルの地点で発見された。ソフトコーラルは細かい石灰質の骨片を体の中にバラバラな状態で保持しているが、小板状の骨片が珍しい結晶構造をしており、表面に円すい状の突起がたくさんあってセンマイのように見えるという。

左がセンマイチヂミウミアザミの骨片の電子顕微鏡写真。右上が特異的な骨片の表面構造。右下は牛の第3胃であるセンマイ=黒潮生物研究所提供
左がセンマイチヂミウミアザミの骨片の電子顕微鏡写真。右上が特異的な骨片の表面構造。右下は牛の第3胃であるセンマイ=黒潮生物研究所提供

 研究成果は4月22日、国際学術雑誌「Zootaxa」のオンライン版に掲載された。

 黒潮生物研究所の古井戸樹(たつき)研究員(38)は「日南の海にはたくさんの生物が生息していて、ソフトコーラルもたくさんいる。名前のついていないものもまだいるはずで今後も研究を進めたい」と話した。【下薗和仁】

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