大切な「先駆者」の存在 夫の帯同と海外出産を決断した理由
毎日新聞
2024/4/26 11:00(最終更新 4/26 11:27)
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車いすユーザーの夫を連れてドイツの特派員になり、そこで出産するつもりだと言うと、たまに「すごいね」と言われる。何を成し遂げたわけでもないからすごくないが、やっぱり珍しいかなと思う。こうなった経緯を記してみたい。
夫の諏訪正晃(38)とは、社会部で2021年の東京パラリンピックを取材していた時に知り合った。夫は東京パラは逃したが、世界選手権に出場歴もあるパラカヌーの選手だったからだ。パラスポーツにもバリアフリーにも特段、詳しくなかった私(記者、38歳)は、今考えるとおかしいけれど、夫を取材するにあたり、どんな「配慮」が必要かあれこれ考えていた。
そこで、取材場所だったセルフサービスの喫茶店で、夫のコーヒーを運んであげようとした。車いすの人がコーヒーのトレーを持つと車輪を操作しづらいからだ。すると夫は…
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