幼稚園にもネーティブ 東京・港区全12カ所、英語講師派遣へ

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 東京都港区は5月から、すべての区立幼稚園を対象に、英語を母国語とする「ネーティブスピーカー」を英語講師として派遣する。幼少時から英語に親しみ、英語の基礎力を育む狙い。区によると、都内の公立幼稚園では珍しい取り組みという。

 港区には、芝浦や白金台など12の区立幼稚園があり、3月1日時点で幼児約730人が通っている。区は5月から順次、12カ所に講師を1人ずつ、週3日派遣する。

 派遣された日は、講師は幼稚園で6時間過ごす。ままごとやゲーム、昼食などの時間を園児と過ごし、英語に親しんでもらう。区は、園児が日常生活や遊びの場で自然に英語にふれる環境をつくろうと、指導計画の作成にあたっている。

 区は2022年度に高輪幼稚園、23年度に高輪、麻布両幼稚園で取り組みを試行した。英語講師が週1回、6時間滞在して園児と交流した結果、英語の基礎力を養う効果があると判断し、全12幼稚園での導入を決めた。

 都心の港区には外国人居住者が多いこともあり、区は、児童生徒の英語教育に力を入れてきた。07年度には区立小学校に「国際科」の授業を設置。24年度からは全区立中学校の修学旅行先をシンガポールにするなど、実践的な英語力の向上にも重点を置いている。

 幼稚園への英語講師派遣に関し、区は「国際教育の促進や多様性への理解につなげてもらいたい」としている。事業費として、24年度当初予算に3095万円を計上している。【長屋美乃里】

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