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ウクライナ人女性のビクトリア・モルチャノバさん(34)は2年前、ロシアによる侵攻が続く祖国から、家族とともに福井市に逃れてきた。来日当初、「ウクライナに帰りたい」と泣いていた息子(10)は日本人の友達とサッカーボールを追いかけるようになり、母国語を忘れつつある。これまでは「戦争が終わればすぐにでも帰国しよう」と思っていた。しかし、日本での生活に慣れた今、答えが出せないでいる。
「頑張って!」「押忍(おす)」。3月末、福井市内の道場で空手の稽古(けいこ)に励むビクトリアさんの姿があった。一人息子のブラディスラフさんと突きの練習をしたり、サンドバッグを蹴ったりして汗を流した。元々体を動かすのが好きだったこともあり、昨年4月から週3回、家族で空手を習い始めた。「空手は楽しい。体を動かすと全て忘れられる」と流ちょうな日本語で話す。
2022年2月24日、ロシアのプーチン政権がウクライナへの軍事侵攻を開始した。北東部のスムイ州に住んでいたビクトリアさんは約1カ月後、福井市に住む姉(39)を頼って、母(59)とブラディスラフさんの3人で避難してきた。
その後、福井県の支援を受けて県職員住宅で暮らすようになり、ビクトリアさんは衣料品関連の工場、母は保育園で職を得た。ブラディスラフさんは市内の小学校に入学。23年春にはポーランドに逃れていた夫(34)も来日し、ビクトリアさんと同じ工場で働いている。
福井での生活にはすっかり慣れた。…
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