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2脚2輪のドイツ日記

ベルリン支局・五十嵐朋子記者が車いすユーザーの夫との暮らしを通じ、ドイツと日本の違いや「共生」について考えます。

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2脚2輪のドイツ日記

車いすの夫がドイツにやってきた 空港でさっそく起きたトラブル

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記者の赴任に同行するため、ベルリンの空港に着いた夫の諏訪正晃=ベルリン・ブランデンブルク国際空港で2024年4月6日午前9時15分、五十嵐朋子撮影
記者の赴任に同行するため、ベルリンの空港に着いた夫の諏訪正晃=ベルリン・ブランデンブルク国際空港で2024年4月6日午前9時15分、五十嵐朋子撮影

 飛行機の到着時刻から1時間以上たって、ようやく到着ゲートに夫の姿が見えた。空港職員の大柄な男性に荷物を運んでもらい、何やら親しげに会話している。ドイツの首都ベルリンの空港でドイツ人の横にいると、車いすに座った夫はいっそう小柄に見える。声をかけると、迎えが来たと理解した男性は荷物を残してさっさと離れていった。

 4月からベルリン特派員になった私(記者、38歳)の現地入りから遅れること10日、同行する夫の諏訪正晃(38)もやってきた。このことを話すと意外そうな顔をされることがたまにある。男性が仕事を休んで同行するケースが比較的少ないからかもしれないが、夫が障害者だということもあるだろう。夫は高校生の頃にスキー事故で背骨を折り、脊髄(せきずい)を損傷して車いすを使っている。

 時間がかかったのは、…

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