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第82期名人戦

初防衛を目指す藤井聡太名人に、豊島将之九段が渡辺明九段に名人位を奪われて以来5期ぶりの復位を期して臨みます。

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藤井名人、苦しんで連勝 豊島九段とのねじり合い制す 名人戦第2局

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第82期名人戦七番勝負第2局2日目、昼食休憩を終え盤面に向き合う藤井聡太名人(奥)。手前は豊島将之九段=千葉県成田市の成田山新勝寺で2024年4月24日午後1時1分、渡部直樹撮影 拡大
第82期名人戦七番勝負第2局2日目、昼食休憩を終え盤面に向き合う藤井聡太名人(奥)。手前は豊島将之九段=千葉県成田市の成田山新勝寺で2024年4月24日午後1時1分、渡部直樹撮影

 千葉県成田市の成田山新勝寺で23日から繰り広げられた第82期名人戦七番勝負の第2局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、成田市など地元主催)は24日午後9時19分、藤井聡太名人(21)が挑戦者の豊島将之九段(33)を126手で降し、開幕局に続き連勝した。持ち時間各9時間のうち残り時間は豊島九段1分、藤井名人2分。第3局は5月8、9の両日、東京都大田区の羽田空港第1ターミナルで指される。

 藤井名人は20日の叡王戦五番勝負第2局に敗れてタイトル戦の連勝記録は16でストップしたが、名人戦第2局の勝利により、タイトル戦は100戦していまだ連敗がなく、勝率は8割1分9厘(77勝17敗1持将棋、5千日手)。

 相掛かりの力戦になった本局。豊島九段の封じ手は美濃囲いを完成させる2七歩だった。思わしい攻めの手段がなく、辛抱が続く。控室では早い終局を予想する声が出るなど一時は名人の側に大きく形勢が傾いたが、藤井名人は自陣を盤石にする「安全勝ち」を目指さず、踏み込んでいく。

 49分の長考で指された名人の1四同香(50手目)に控室で「えーっ」と声が上がった。すぐに取らなくてもよい相手の桂馬を取って攻め続けたが、1五に打った飛車(56手目)を逆に目標にされて反撃を受け、午後5時からの夕休前にはほぼ互角の形勢に戻った。

 夜戦に入ってからもねじり合いが続いた。藤井名人が苦しい局面もあったが、粘り強く指し続けて勝利をたぐり寄せた。【新土居仁昌、丸山進】

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