楽天戦が中止となった24日、日本ハム新庄剛志監督(52)が、開幕前に先発からセットアッパーへ配置転換した金村尚真投手(23)を、5月中に先発へ再転向させる方針を明かした。5月下旬から6連戦が本格的に始まる日程を見据え、先発陣の層を厚くする。2軍で先発調整という選択はしない見通しで、1軍でロング救援を重ねて先発準備させる新庄流で「先発金村」を仕上げる。

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雨天中止が決まった仙台で、新庄監督が金村を再び先発へ戻すと明言した。

新庄監督 (5月下旬から4週連続で)6連戦が続くから先発の準備もさせていかないと。彼は将来的には間違いなく先発。やっぱり急にはできないんで。(先発準備が)遅れると取りこぼしてしまう。前もってするタイプなんで、僕は。

23日楽天戦では金村を7回から登板させ、続投した8回に同点弾を浴びた。この日の雨天中止も見据えた回またぎだったが、その先も見据えた起用だったという。さらに異例の先発調整プランも披露した。

新庄監督 そうそう、昨日も2回を投げさせた。次は2回、3回とか、こっち(1軍)で先発の準備をさせる。向こう(2軍)に行ったって彼にとっては全然調整でもないし、こっちでゲームに参加しながらの方が僕はいいと思う。

あくまで1軍にいながら中継ぎとして投げるイニング数を増やし、先発仕様に移行させる考え。金村の力量を認めるからこそ、1軍の戦力となりながら結果と調整の二兎(にと)を追えると信じ、2軍で腰を据えて先発調整させる方法は取らない見通しだ。

金村も驚きながら新庄監督の方針を受け止めた。

金村 また先発に行くとなると、やっぱり難しくなると思うので、うまく自分の中で調整しながらやっていければ。中継ぎの難しさ、楽しさも分かってきて、もっといろいろ経験したいのはあるけど、先発に戻っても生かされると思う。

貯金4と好調な中で1カ月後にやってくる交流戦を含む4週連続6連戦。新庄監督が常識にとらわれず、先手を打つ。【木下大輔】

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