栃木・那須2遺体　容疑者「遺体処理を指示され、知人に頼んだ」

　栃木県那須町の河川敷で2人の遺体が見つかった事件で、死体損壊容疑で逮捕された埼玉県越谷市の建設業、平山綾拳（りょうけん）容疑者（25）が「ある人物から遺体の処理をするよう指示され、知人男性ら2人に頼んだ」などと供述していることが、捜査関係者への取材で判明した。警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、男性らが事件について事情を知っているとみている。

　遺体は16日に発見された。捜査関係者によると、平山容疑者は、ある人物から指示されて、13～14日にガソリンなどを購入。遺体が発見される前日の15日午後9時半ごろ、東京都品川区内のコンビニエンスストアの駐車場で、知人男性ら2人に自分名義のセダン型の乗用車を引き渡した。

　2人について、平山容疑者は「数回飲んだことがあるが、本名は知らない」と供述。セダンを引き渡した際に、2人から「（遺体を）焼くのは誰も来ないような遠くがいいだろう」と聞いたと話しているという。

　2人は15日午後11時半ごろ、セダンに乗ってコンビニを出発。死亡した宝島龍太郎さん（55）と、妻とみられる女性を乗せたワンボックスカーと品川区内で合流したとみられる。その後、セダンだけが16日未明に栃木方面に向かったという。

　平山容疑者は17日に品川区内の交番に出頭した際、「2人に電話したが、連絡がつかなかった」と説明。自身の携帯電話は、「（計画を依頼した）人物に出せと言われて渡した」と話しているという。携帯電話はその後、見つかっていない。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】