海外ブランドクレカの成人コンテンツ決済停止、長期化の様相　サービス継続を断念するケースも

[ITmedia]

　海外クレジットカードブランドによる成人向けコンテンツの決済停止が相次いでいる問題で、「DLsite」を運営するエイシスは4月22日、「当面の間」は再開できないとする見通しを明らかにした。一方、同様に決済停止となった企業の中にはサービスの継続を諦めるケースも出てきた。

　エイシスが、Visa、Mastercard、American Expressのユーザーに向けて公開した「続報」によると、「クレジットカードブランドと再開の交渉を行っていたが、現時点での再開は難しい状況」だという。「引き続き、再開の交渉は行っていく」としているが、同時に再開を待っているユーザーに対しては、他の決済方法への切り替えや、ポイント購入を勧めている。

　クレジットカード決済は、消費者と事業者の双方にとって利便性が高い。決済を停止されても他の決済手段があれば影響は抑えられるものの、そうでない場合は事業全体に影響しかねない。例えば老舗美少女アニメブランド「PinkPineapple（ピンクパイナップル）」は、美少女アニメの月額見放題サービスでVisa／Masterの決済が4月15日に終了した。継続決済ができないため、これらのカードを決済登録していたユーザーは、決済手段を切り替えない限り、自動解約となってしまう。

　サービスを終了する決断をする企業も出てきた。ゲームメーカーのネクストン（大阪府大阪市）は、美少女ゲームのサブスクサービス「CLUB NEXTON（クラブネクストン）」を5月10日に終了する。VISA、Mastercardの決済が停止され、「（サービスの）クオリティ維持が困難と判断した」と説明している。なお、会員制ファンサイト「ネクストンパスポート」上で新しいサービスを始めるとしているが、内容はまだ明らかにしていない。