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感情に応じてフォントが変化 DNP、音声をリアルタイムでテキスト表示するシステム 窓口での案内などに

» 2024年04月23日 17時30分 公開
[ITmedia]

 大日本印刷(DNP)は4月23日、音声をリアルタイムで文字に変換し、目立たせたい単語を強調して透明スクリーンに表示する「DNP対話支援システム」を発売した。感情などを表す単語について、自動で最適なフォントを選んで表示するする機能が特徴だ。

 聴覚障がい者や高齢者など、音声を聞き取ることが困難な人に対応する窓口や、訪日外国人など日本語音声でコミュニケーションしづらい人を案内する窓口などでの利用を想定する。

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 会話をリアルタイムで文字化・翻訳するアイシンの音声認識システム「YYSystem」と、感情や話題に合わせたフォントに自動で切り替える「DNP感情表現フォントシステム」を連携して実現した。文字は透明スクリーンに表示することで、相手の表情を見ながら対話できるようにした。

 音声認識されたテキストをリアルタイムで解析し、感情やイメージなどを表す単語を12種のフォントから自動的に最適なものを選択して表示する。目立たせたい言葉や重要な単語のフォント・色・大きさを強調して表示することもできる。

 日本語・英語・中国語・韓国語・ポルトガル語など23の言語のリアルタイム翻訳に対応。感情をフォントで表現するシステムは日本語のみに対応しているが、今後、対応言語を拡張する計画だ。

 2024年5月31日までJR九州の小倉駅に試験的に導入中。24年5月〜6月にJR東日本の一ノ関駅に試験導入する予定だ。

 音声認識アプリと、iPad、透明スクリーン、指向性マイクなどのハードウェアを組み合わせたシステム一式を販売する。料金は別途見積もり。システムを自治体や公共交通機関などに提供し、関連サービスも含め2028年度までに10億円の売上を目指す。

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