J3FC今治の岡田武史会長(67=日本サッカー協会副会長)が23日、今季限りで現役引退するドイツ1部アイントラハト・フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠(40)をねぎらった。

教え子は先週17日にドイツで会見し、決断を報告。元代表監督として都内でコメントを求められた岡田氏は、こうエールを送った。

「彼からは1週間くらい前に電話をもらって。その後(引退後)のことも考えてますと。本当に長い間、あの年まで、よくドイツのトップで頑張ってきた。向こうでも高く評価されていて、今後はコーチの依頼もあると。本当に、ご苦労さま。指導者としても世界で活躍して、ゆくゆくは日本に持って帰ってきてくれたらと思います」

この日はJ3今治とアシックスが都内で会見し、ホーム「今治里山スタジアム」(昨年開業)のネーミングライツ(命名権)契約記者発表会を行った。呼称は「アシックス里山スタジアム」となり、略称は「アシさと」。ロゴマークも含めた使用期間は5月1日から29年1月31日までとなる。

岡田氏はアシックス広田康人会長CEO(67)と登壇後、質疑応答で長谷部について尋ねられた。「あれ? アシックスの選手だっけ?」と笑いながらも、自身が2度目の日本代表監督を務めた2010年FIFAワールドカップ(W杯)南アフリカ大会を前に、主将に抜てきした男に言及。労をいたわった。南ア大会の直前に、DF中沢佑二の後任として26歳の若さで任命していた。

長谷部は代表で歴代最多となる国際Aマッチ81試合で主将を務め、W杯でも3大会連続で腕にマークを巻いた。岡田氏が2度にわたり務めたA代表監督の後継者として、次代の指揮が期待されている。【木下淳】