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ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から2年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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街頭インタビューに答えた男性に強制労働5年判決 ロシア裁判所

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ロシアの国旗=ゲッティ 拡大
ロシアの国旗=ゲッティ

 モスクワの裁判所は22日、米系メディアの街頭インタビューでロシア軍について意見を述べたモスクワ市の男性(39)に、軍に関する虚偽の情報を意図的に広めた罪で強制労働5年の判決を言い渡した。ロイター通信などが報じた。

 ロイターによると、男性はロシアによるウクライナ侵攻開始から5カ月後の2022年7月、米政府系「ラジオ自由欧州・ラジオ自由」(RFE・RL)の街頭インタビューに応じた。ロシアと北大西洋条約機構(NATO)の緊張緩和が必要かという取材記者からの問いに、「もちろん必要だが、私たちの政府次第だ。問題を生み出したのはロシアで、NATOに問題はない」と答えた。また、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで起きた虐殺については、ロシア軍が「理由もなく」民間人を殺害したと語った。

 男性は23年3月に暴動行為の容疑で当局に拘束され、ウクライナ侵攻後に設けられた戦時下の検閲法に違反したとして訴追された。

 ロシアの人権団体「OVDインフォ」によると、男性は部分的に罪を認めているが、自分の意見が「政治的な憎悪」によるものだとする判決内容には異を唱えているという。

 同団体によると、ロシアでは少なくとも1万9855人が反戦の意見を表明したとして拘束されている。

 ロシア政府は今年2月、RFE・RLを好ましくない機関に指定し、ロシア国内での活動を禁じた。またRFE・RLの情報に接した人なども訴追の対象になるとしている。【ブリュッセル宮川裕章】

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