サッカー北海道リーグ1部BTOP北海道が21日、石狩市内で新体制会見を行った。新監督には元J1札幌コーチの三浦雅之氏(57)が就任した。昨季から14選手が残留し、新加入9選手と合わせて23選手で始動。創設3年目で「未だ見ぬ景色をチームで拓く」をテーマに、目標のJFL昇格を狙う。

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BTOP北海道の3年目がスタートした。今季指揮を執る三浦新監督は、新体制会見でステージに立つと「非常にワクワクしている」と期待感を口にした。16年からタイ2部コーンケーンFC監督ほか同国で指導していた。日本での仕事は約9年ぶり。託された任務は理解している。JFL昇格に向けて「ゼロでは絶対ない。BTOP北海道への可能性を感じている。何とかクリア、コンプリートしたいという気持ち」と表情を引き締めた。

2月中旬から指導開始。選手に最初に伝えたのは「サッカーが大好きだという気持ちだけは持って欲しい」。プロの選手と違い、仕事との両立が求められる。選手はサッカースクールのコーチなどをこなしながら、自身の練習にも時間や力を注いでいる。「サッカーに向き合う情熱を持っていないと、両立のバランスに狂いが生じる」と、環境を理解する。

タイでは21年から現在札幌で活躍するMFスパチョークも所属した同国1部ブリラムでコーチを務め、2年連続国内3冠やACLの舞台を経験。他クラブでは国内リーグの昇格にも貢献した。「自信は少なからずある」と、培った経験を還元するつもりだ。

創設2年目だった昨季は北海道リーグ2連覇を達成。2年連続全国地域チャンピオンズリーグに出場したが、JFL昇格の壁は厚かった。悔しい経験をした選手が14選手チームに残り、新たな戦力も加わって臨む3年目。2年連続主将を務める元札幌DF浜大耀(25)は「今季もそこ(JFL昇格)を最大限の目標に掲げながら、北海道のみなさんに知ってもらって、認めてもらって、応援してもらえるように」と力を込めていた。【保坂果那】

◆三浦雅之(みうら・まさゆき)1966年(昭41)11月4日、室蘭市生まれ。室蘭大谷高から85年に古河電工(当時JSL)入りし、甲府や札幌(JFL)などでプレー。96年で現役を引退し、97年から札幌下部組織やトップチームでコーチを務める。11~15年に女子のノルディーア北海道監督、16年からタイ2部コーンケーンFC、アユタヤ・ユナイテッドなどの監督を歴任。昨季はブリラムでコーチ。

◆BTOP北海道の今後 今季公式戦初戦は5月11日の天皇杯全日本選手権道代表決定戦(中札内交流の杜)北海道教大岩見沢戦。勝てば、同12日の決勝で2年連続の代表権獲得を目指す。道リーグは5月19日に開幕し、初戦はホームでCANALE小樽と対戦する。リーグ最終節は9月29日ホーム十勝スカイアース戦。