「嫌なイメージつかないか心配」 北九州・小倉北区の大規模火災

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黒煙が上がる北九州市小倉北区魚町の火災現場近く=北九州市で2024年4月20日午前10時42分、西嶋正法撮影 拡大
黒煙が上がる北九州市小倉北区魚町の火災現場近く=北九州市で2024年4月20日午前10時42分、西嶋正法撮影

 20日に北九州市小倉北区魚町3の繁華街で起きた火災。周辺では近年、大規模な火災が相次いでおり、住民たちからは「また……」という声が上がった。

 現場は北九州モノレール平和通駅そばの飲食店やビルが建ち並ぶ一角。一時、火柱や黒煙が上がって騒然となり、魚町銀天街アーケードにも煙が流れ込んだ。平和通駅は安全のため片側のレールの使用を取りやめたが運行に支障は出なかった。

 現場から南に約130メートルの旦過市場一帯では2022年4月と8月に大規模火災が発生。42店舗が焼損した22年4月の火災から2年となった19日には、北九州市消防局が市場一帯で火災予防啓発を実施したばかりだった。

 火災の知らせを受け駆け付けた近くのスペインバル店長の男性(27)は「店の半分は燃えているかもと消防から言われた。中を確認できていないので先が見えない。旦過の火災後、火の元のチェックは再度徹底するようにしたのに……」と肩を落とした。22年4月火災の焼け跡につくられた仮設店舗「旦過青空市場」から煙を見上げていた青果店店主、若松眞一さん(80)は「小倉に火災という嫌なイメージがつかないか心配だ」と話した。

 現場近くのマンションに住む女性(88)は、22年4月火災で旦過市場近くにあった自宅兼店舗を失った。20日朝は焦げ臭さに気づいて窓を開けると、外は煙で真っ白。程なく警報器が鳴り「近くで火事です。すぐに逃げてください。エレベーターは使わないでください」と館内放送が流れたため、貴重品をバッグに詰め階段から避難した。「2年の節目が過ぎて、やっとホッとしたところだったのに。またこんなことになるなんて」と声を震わせた。【成松秋穂、井土映美、山下智恵】

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