「坂東武士」って何? 検索急増、市民グループ運営サイトに注目

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検索数が急上昇している「藤原秀郷をヒーローにする会」が運営するホームページ「坂東武士図鑑」=同会提供 拡大
検索数が急上昇している「藤原秀郷をヒーローにする会」が運営するホームページ「坂東武士図鑑」=同会提供

 平安時代の栃木の武将・藤原秀郷を通して地域活性化を図る市民グループ「栃木の武将『藤原秀郷』をヒーローにする会」が運営するホームページ「坂東武士図鑑」の検索数が急増している。同サイトでは、秀郷と中世の下野国の礎を形成した「坂東武士」を独自にキャラクター化し、分かりやすく紹介。日本史に数多く登場する「藤原氏」の起源をまとめたページもあり、同会は「NHK大河ドラマの影響で興味を持ち、調べる人が増えているのではないか」と推測している。【松沢真美】

 藤原秀郷は「武士の始まり」とされる軍事的な実績があり、「鬼退治」の伝説も数多く残る栃木の英雄。同会は秀郷を通じて地元に誇りを持ってもらおうと2020年3月に発足した。講演会や研究会、史跡巡りなど、活発に活動を続けている。

 平安から続く中世武士についてはあまり知られていなかったが、「坂東武士図鑑」では、歴史愛好家だけでなく一般の人でも歴史を身近に感じられるよう人物をキャラクター化。秀郷やその子孫などの坂東武士について、史実に基づき紹介している。現在64人の武将と、秀郷が倒した宇都宮の妖怪「百目鬼」や近江の「大百足」などのキャラクターを掲載している。

 また「歴史に登場する人物名は、藤原ばかりで分かりづらい」として、独自に「藤原氏カンタン年表」も作成。藤原氏の起源から秀郷の誕生、藤原道長らによる摂関政治などをイラストを用いてまとめており、好評だという。

 同会代表理事で、宇都宮市の印刷会社「みやもと」社長の宮本誠さん(55)によると、22年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送を受けて、検索数が当初より倍増。現在は「坂東武士」や「秀郷」などのキーワードで検索すると、同サイトが順位1~2位で表示されている。今年放送されている大河ドラマ「光る君へ」も平安時代が舞台で藤原氏が登場するためか、検索数が増加し、会の認知度も上がっているという。

 「ドラマ効果」を追い風に、さらなる認知度アップを図ろうと、3月にはキャラクターをデザインしたカプセルトイの販売も始めた。秀郷と坂東武士などのキャラクター全10種をアクリルキーホルダー化したもので、県立博物館など市内4カ所で販売している。

 宮本さんは「ホームページ制作当初から、検索数を増やすためにさまざまな工夫をしてきたことも検索数増加につながっている。今後も紹介する武将を増やし、サイトの内容を充実させていきたい」と意欲をみせている。URLはhttps://www.bando-bushi.com/

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