石丸幹二さん 若き日に歌った思い出のナンバーとファンへの思い
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ミュージカル俳優として表現活動の歩みをスタートさせた石丸幹二さん(58)。デビュー35年の節目を来年に控え、歌手活動や映像作品への出演、テレビ番組の司会など、さまざまなジャンルで活躍している。多才ぶりを発揮する石丸さんが「ライフワーク」と語るオーケストラコンサートがこの春、3年ぶりに復活する。披露するのは何度も歌ってきたミュージカル曲や誰もが知るスタンダードナンバーだ。公演の意気込みを聞くと、若き日に歌った曲への思いや、ファンを大事にする真摯(しんし)な姿勢が見えてきた。
決意を新たに 「心に届く曲を」
石丸さんは劇団四季の「オペラ座の怪人」で舞台デビューし、退団後もさまざまなミュージカルに出演してきた。オーケストラコンサートは会場ごとに異なる楽団、異なるゲストと共演するのが特徴で、ミュージカルにはない魅力があるという。「舞台ではどうしてもオーケストラピットに入る演奏者の人数が限られる。フルオーケストラがステージ上にそろうコンサートだからこそ、弦楽器をはじめ、さまざまな楽器が鳴り、うねり、波打つ音を存分に味わってもらえます」と話す。
「お抱え指揮者になってくださいよ」「いいよ」――と交わした冗談。コンサートが始まったきっかけは、今回、5都市で開かれるすべての公演を指揮する円光寺雅彦さんとの8年前の会話にさかのぼる。各地のオーケストラと共演経験があり、「全国へ行って(指揮棒を)振ることができる」という円光寺さんの言葉に、「日本各地にプロのオケが存在していて、いいホールもある。一つの楽団と移動しなくてもオケとの共演はかなえられる」と気付き、2016年以来、不定期ながら公演を重ねてきた。
芸能活動を始めて間もなく35年。音楽を共に学んだ同級生たちも60歳を目前に活動のピークを迎えている。「大学時代の仲間がプレーヤーとして各地のオーケストラにいて、公演に行けば会うことができる。ミュージカルやポップスのナンバーにもたけていて、振っていただける円光寺先生と一緒ならば」と決意を新たにする。
そのステージで何を歌うべきか。…
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