青果店「味の坪田」、旦過青空市場4月末で撤退 創業60年以上

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4月末で「旦過青空市場」から撤退する「味の坪田」=北九州市小倉北区の旦過市場で2024年4月19日午後1時9分、井土映美撮影 拡大
4月末で「旦過青空市場」から撤退する「味の坪田」=北九州市小倉北区の旦過市場で2024年4月19日午後1時9分、井土映美撮影

 北九州市小倉北区の旦過市場を襲った2度目の火災で被災し、焼け跡に整備された仮設店舗「旦過青空市場」で営業を続けてきた青果店「味の坪田」が4月末で青空市場から撤退する。市によると、青空市場の店舗の撤退は初という。

 味の坪田は60年以上前に旦過市場で創業。2022年4月の火災では焼失を免れたが、同8月の2度目の火災で全焼した。

 3代目店主の坪田美智子さん(65)によると、火災後は旦過から約1キロ離れた黄金(こがね)市場(同区)で営業を再開したが、青空市場の整備を受け、23年4月に第1号店として出店。黄金、青空両市場で営業を続けてきた。

左側の店舗が今夏にも解体される見通しのエリアにかかる=北九州市小倉北区の旦過市場で2024年4月19日午後0時49分、井土映美撮影 拡大
左側の店舗が今夏にも解体される見通しのエリアにかかる=北九州市小倉北区の旦過市場で2024年4月19日午後0時49分、井土映美撮影

 だが、旦過市場のメインストリート「アーケード通り」から脇に入った青空市場は行き交う客も少なく、苦しい状況が続いていた。2カ所で店を出し続けるのに限界を感じ、5月以降は黄金市場のみで営業するという。坪田さんは「(火災後も)旦過の人たちはみんな頑張っていて『さびしい』と声を掛けられるが、生活を考えると黄金市場に絞るしかない」と話した。【反田昌平】

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