03年度生まれの「ダイヤモンド世代」の尾関彩美悠(あみゆ、20=JFEスチール)が5バーディー、1ダブルボギーの3アンダー68で回り、首位と1打差2位と好発進した。前週に同世代の竹田麗央(21)が初優勝。優勝争いもしていただけに、悔しさとともに大きな刺激を受けた。ルーキーイヤーだった22年9月の住友生命レディース東海クラシック以来の2勝目を目指す。4アンダーで首位に立った竹田は史上4人目の初優勝から2週連続優勝を狙う。

悔しさは忘れない。前週のバンテリン・レディース。20歳の尾関は2打差2位で最終日を迎えながら77と崩れ、18位に終わった。優勝したのは同期の竹田。約2年ぶりとなるツアー2勝目を逃し「同期の(竹田の)初優勝はすごく刺激になった」とリベンジを懸け今週に臨んでいた。

強い気持ちがあったからピンチにも動じない。3番パー4は3オン3パットのダブルボギー。しかし、ここからが真骨頂だった。続く4番パー5で第3打を1メートルにぴたりと寄せて挽回。9番パー3は1メートルにつけるなど、距離感抜群のアイアンショットを武器にスコアを伸ばした。

前週初優勝の竹田だけではない。昨季4勝の桜井心那、昨季2勝の神谷そら、ツアー2勝の川崎春花ら、03年度生まれの「ダイヤモンド世代」には強い選手がそろう。過去1勝の尾関はライバル心を燃やし、首位に1打差の好発進につなげた。

岡山・作陽高3年で21年の日本女子アマ選手権を制覇。同年のプロテストにトップ合格し、翌年にはツアー優勝を果たした。ただ昨季は勝ち星をつかめず、今季へ強い意欲をのぞかせる。柔らかい笑みが印象的だが、気持ちの強さに定評がある。

大会終了翌日の22日には全米女子オープン選手権の日本地区予選(千葉)を控え、2年ぶりのツアー勝利で弾みをつけたい。「流れが来ないと優勝は難しい。明日からも自分のペースで頑張る」と気持ちを高めた。