安保理の北朝鮮監視パネル 4月の任期切れ受け、代替3案検討

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記者団の取材に応じる米国のトーマスグリーンフィールド国連大使=東京都内で2024年4月19日(在日米大使館提供) 拡大
記者団の取材に応じる米国のトーマスグリーンフィールド国連大使=東京都内で2024年4月19日(在日米大使館提供)

 訪日中のトーマスグリーンフィールド米国連大使は19日、対北朝鮮制裁の履行状況を監視する国連安全保障理事会の専門家パネルの任期が今月末で切れることに関し、民間シンクタンクの専門家による監視など三つの代替案を検討していると明らかにした。東京都内で記者団に述べた。

 トーマスグリーンフィールド氏は、代替の枠組みを早期に決定するのは容易ではないとしながらも、5月にも始動させたいとの意向を示した。監視を続けるために、国連総会の下で活動する▽国連事務総長が関与する監視体制をとる▽民間のシンクタンクや研究所の人材を活用する――の三つの代替案があるという。

 安保理では3月下旬、専門家パネルの任期を5月以降も延長する決議案に北朝鮮と友好関係を結ぶロシアが拒否権を行使。専門家パネルは事実上廃止に追い込まれる事態になっている。トーマスグリーンフィールド氏は、ロシアへの「失望」を繰り返すとともに、代替の枠組みで民間人材を活用する場合には幅広い選択肢から検討していく考えを示した。

 トーマスグリーンフィールド氏は今月半ばから韓国、日本を順次訪れ、関連問題を協議している。19日には岸田文雄首相を表敬訪問。また、米国の閣僚級ポストとして初めて被爆地の長崎を訪れ、地元の学生らと交流する。【大前仁】

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