日本ハム福島蓮投手(20)が、1軍初登板初先発し、5回4安打2失点と上々の投球を披露した。エスコンフィールドでは福島の八戸西時代の恩師、小川貴史監督(40)と、元日本ハム投手の中村渉コーチ(44)が、教え子の快投を並んで見守った。

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-すばらしい投球

小川監督 最初は、結構ああ、やっぱりソフトバンクの打線にはつかまるのかな、こんなもんだよなあとは思ったんですけど。途中から落ち着いてきた感じは、すごいなあって。今までプロ野球たくさん見ましたけど、ちょっと特別な景色でした。

中村コーチ 見ていてもまっすぐは大分成長もしているし、通用しつつあるようなボールになっているから、あとは変化球の精度。本人もフォークをどれだけ決められるか、最近ちょっと調子悪かったみたいで。僕も気になっていて。「フォークで三振取れたらいいね」って話はしていたんですよ。初回の周東選手のも、振り逃げのはフォークだと思うんですよね。スタートしてすぐにフォークで決まったのはうれしかったですね。

-福島との出会いは

小川監督 僕が監督になるっていうときに八戸のスポーツ店でたまたま客同士で中村さんに再会してコーチをお願いして。「福島っていうすごい中学生がいる」ってことで。でもそのときショートを守っていたので「ピッチャーに育てたら面白いよね」って。入ってからはピッチャー専門で。

中村コーチ もう伸びしろしかなかったですね。投げる能力に関してはすごくたけているなと。肩周りや胸郭の柔らかさがすごく、そのときからできあがっていて。これは教えて出来るものじゃないなと。もう備わっている感じ。

-食が細かったので、良く食べるように、おにぎりと一緒ににんにくを練習の間や後に食べさせていた

小川監督 青森の田子にんにくを生産しているOBがいまして。定期的に黒にんにくとかを持ってきてくれるんですよ。そのまま生で食べられるんですよ。風邪も引かないですし、一番パワーの源になるので。食欲もわきますし。(福島は)絶対食べないとならない(線が)細いメンバーの中に入っていたので、合宿とかも“ロックオン”。必ず目の前に座らせて。嫌がってましたけど、一応食べさせてました。

-初勝利はなくなったが、次の楽しみができた

中村コーチ 投球練習のときの顔がビジョンに映っていて。小川と2人で緊張しまくってんな、顔ひきつってんな、って笑いながら話をしていて。でもその割には落ち着いていて。フォアボールで崩れてないので。ボールが操れてなかったということではないので。そこは安心して。よくやったなとは思いますね。

小川監督 きょうも地元の八戸から来られている人がたくさんいて。母校でも今日、(野球部)練習を休みにして、全員で見させているんです。会議室のでかい画面で。地元のスターになってほしいですね。

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