阪神が接戦を制した。岡田彰布監督(66)は、虎の監督通算勝利数を485勝とし、恩師でもある吉田義男氏(90=日刊スポーツ客員評論家)が挙げた484勝を超え、球団歴代単独2位となった。

愛弟子が勝利を運んだ。3回2死一、二塁で3番森下翔太外野手(23)が中越えの2点適時二塁打。この先制打が決勝点となった。岡田第2次政権の「ドラフト1期生」で1位指名を受けた男が、バットで甲子園を沸かせた。

17日は1985年(昭60)の同日に3番バース、4番掛布雅之、5番岡田彰布の「バックスクリーン3連発」が生まれた伝説の記念日。今年は「甲子園&巨人戦&水曜日&ナイター」のすべてが39年ぶりに重なる巡り合わせだった。3番森下、4番大山悠輔内野手(29)、5番佐藤輝明内野手(25)と令和のクリーンアップは全員ドラフト1位。3番の若武者が、かつての先輩たちも躍動した聖地で、新時代の主役であることを証明してみせた。

先発伊藤将司投手(28)は耐えに耐えて2勝目をつかんだ。6回6安打無失点。毎回走者を背負うも、要所を締めた。4回には無死満塁のピンチもあったが、ゼロで切り抜けた。甲子園での巨人戦はこれで磁針

連勝。相性の良さも発揮した。

夏のイベント「ウル虎の夏」で着用する限定のグリーンユニホームをお披露目する3連戦。前夜は降雨コールドゲームで引き分けに終わっていたが、この日は4万2585人のファンに勝利を届けた。

チームは3位に浮上。これで7勝8敗2分けで借金完済まで、あと1勝となった。

▼阪神が4月17日の巨人戦に勝ったのは、バックスクリーン3連発の出た85年以来39年ぶり。13、15、22年と3連敗していた。

▼阪神は4月7日ヤクルト戦から、9試合連続で2得点以下。球団ワーストは10試合で、59年と12年の2度ある。18日巨人戦も2得点以下なら最長タイとなる。