阪神高橋遥人投手(28)が、893日ぶりとなる実戦復帰を果たした。好天のもと、先発として真っさらなマウンドに上がり1イニングを投球。先頭杉沢を146キロ直球で投直。山足には鋭い変化球も投げた。141キロを右前打とされた。ここからは走者を背負っての投球。3番横山を147キロ直球で追い込み、最後は139キロの沈むボールで空振り三振に仕留めた。4番トーマスは遊ゴロ。最速147キロで無失点投球だった。

21年11月に左肘のクリーニング手術、翌22年4月には左肘のトミー・ジョン手術を受けた。復帰を目指していた23年は6月に「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング術」を受け、以降は復帰を目指す日々を送ってきた。

21年11月6日のクライマックス・シリーズ第1ステージ巨人戦(甲子園)以来となる、実戦マウンド。スタンドには背番号29のユニホームを着たファンも散見された。多くの期待を背負いながら、支配下復帰へ向けリスタートを切った。

<高橋遥人のこれまで>

▼初勝利 17年ドラフト2位で亜大から入団。18年4月11日の広島戦で初登板し7回無失点で勝利。その後、左肩の不調で6月半ばから2軍調整が続き、1年目は6試合で2勝3敗、防御率3・63。

▼1軍定着 19年は5月に1軍昇格して19試合に先発。109回2/3で3勝9敗、防御率3・78。

▼肩痛 20年は左肩痛で2軍スタート。8月に復帰。同年は12試合登板ながら自己最多の5勝(4敗)で防御率2・49。

▼脇腹故障 21年は2月に右脇腹の筋挫傷で離脱。9月に復帰し7試合で4勝2敗、防御率1・65と快投を連発。CSでも先発。

▼最初の手術 21年11月に左肘クリーニング手術。状態が上がらず、翌22年4月にトミー・ジョン手術を受けた。復帰を目指していた23年は6月に「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング術」を受けた。2年連続で実戦登板はなかった。

▼復活へ 23年11月に術後初めて捕手を座らせて本格投球。今年1月には143キロを計測。2軍キャンプでも順調にブルペンを重ねた。最多は86球。3月は少しペースを落としたが、4月2日には中1日と短い間隔でブルペン投球。7日に打撃投手として打者と対戦し、10日はシート打撃で投球を行っていた。

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