日本対中国 前半、先制ゴールを決める松木(共同)
日本対中国 前半、先制ゴールを決める松木(共同)

勝ち点3をいただいたね。中国に感謝、感謝だよ。前半18分にDF西尾が肘打ちで一発退場になった。未熟なのか、まだ若いというのか。VARなど、これだけの科学的なシステムの中で試合をするのに、あんな行為は情けないね。

立ち上がり、日本はバランス良く攻めた。前線からのプレスも効いていたし、8分には先制点も決めた。しかし、退場者を出してから、急にサッカーが変わってしまった。相手のレベルは、それほど高くなかったけれど、ピッチ上の選手もベンチも、守りのことで頭がいっぱいになった。

DFラインが下がり、前線からのプレスがかからなくなった。日本の良さを自ら消してしまった。前線から中盤の連動した守備ができないから、相手DFラインが日本のエリアまでフリーでボールを持ち込んで、高い位置で展開してきた。バーにも助けられたし、GK小久保の好セーブもあって、なんとか逃げ切ったが、消耗の多い試合だった。

中国はこの組で、どのチームも勝ち点3を想定する相手だ。暑さの中で中2日の試合が続くだけに、この日の体力消耗が次に響かないといいけれど、響くだろうな。心配の絶えない初戦となった。

マイナス要因の多い試合だったが、収穫は2つあった。(1)勝ち点3を取ったこと。(2)松木の存在感を再確認できたことだ。ゴールが素晴らしかった。ゴール前で、オフサイドの位置にいて、素早く戻って、相手DFが出て行くタイミングで再びゴール前に入った。この年代では、センスが群を抜いているね。守備でも体を張っていた。近い将来、日本を背負う選手になる可能性を感じさせてくれた。ありがとう。(日刊スポーツ評論家)

日本対中国 中国に競り勝ち、佐藤と抱き合う松木(共同)
日本対中国 中国に競り勝ち、佐藤と抱き合う松木(共同)
日本対中国 中国に競り勝ち、サポーターにあいさつする松木(右から2人目)らU―23日本代表(共同)
日本対中国 中国に競り勝ち、サポーターにあいさつする松木(右から2人目)らU―23日本代表(共同)
【イラスト】U-23日本代表メンバー
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【イラスト】U-23日本代表の今後の日程と結果
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