ほのぼのとしたパリの猫の絵が話題 シャノワールさん初来日展

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初来日したシャノワールさん。「猫」をテーマに創作を続けている=東京都中央区の「ダイナースクラブ銀座プレミアムラウンジ」で、明珍美紀撮影 拡大
初来日したシャノワールさん。「猫」をテーマに創作を続けている=東京都中央区の「ダイナースクラブ銀座プレミアムラウンジ」で、明珍美紀撮影

 「猫」をテーマに、パリで創作活動をする現代アーティスト、CHANOIR(シャノワール)さん(48)が今月、初来日し、東京と大阪で記念展が開かれた。「猫は私に幸福感を与えてくれる。そんな幸せな気分が絵を通じて広がれば」とシャノワールさんは語った。

 コロンビアで生まれ、少年時代、両親とパリに移り住んだ。「父は抽象画の画家で、自分も自然にアートの道を歩むようになった」という。パリ国立美術学校(エコール・デ・ボザール)に通い、現代美術家の故クリスチャン・ボルタンスキー氏の指導を受けた。「一人の芸術家が一生をかけて打ち込めるテーマは一つしかない」という恩師の言葉が忘れられず、「自分は猫をテーマに据えた。子どもの頃から飼っていたので身近な存在だった」と振り返る。

 卒業後、スペインのバルセロナを訪れた際、公共施設などに描かれた「ストリートアート」を人々が楽しんでいる光景に心を動かされ、屋外でのアート活動を開始した。パリの街角に次々と現れる、ほのぼのとした猫の絵が話題に。北京やコロンビア・ボゴタの美術館にも作品が収蔵されるようになり、2019年には芸術・文化の分野で功績のあった人に贈られるフランス芸術文化勲章「シュバリエ」を受章した。

 今回の来日は、東京・京橋の翠波画廊が企画した。15日、東京・銀座の「ダイナースクラブ銀座プレミアムラウンジ」であった展示会でシャノワールさんは「私の作品の要素に日本語の『可愛い』という概念がある。生きるためには忍耐が必要だが、アートで心を癒やしてもらえれば」と話していた。【明珍美紀】

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