アルピニストの野口健氏(50)が16日、ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳水原一平容疑者(39)が違法スポーツ賭博問題をめぐり銀行詐欺の疑いで訴追された件で「万死に値する」とつづったX(旧ツイッター)の投稿を削除。その後、削除の経緯と水原容疑者への思いをつづった。

「『万死に値するという言葉が頭をよぎった』という私の表現に対し『削除してほしい』という要望がありました」と切り出した。そして「『比喩』としての言葉だと私なりに解釈し使いましたが、しかし、ダイレクトに『死』という印象を抱くという意見も一部にありました。人の数だけ解釈がありますから色々な受け止め方があるのだと思います」とつづった。

さらに「2回に分けてポストし容疑者に対し『生涯、かけて返済してほしい』といった内容の事も呟いていましたので当たり前ですが『死』を求めた訳ではないと」と補足し「『生涯をかけて償ってほしい』というのが私の率直な感想です。しかし、最初の表現の印象が強すぎたのもしれません」と記述した。

最後に「『われ万死に値す』という竹下登元総理の言葉を引用した本が本棚にありますので、スッと頭の中をよぎったのかもしれません。特段こだわりのある表現でもありませんし、何よりも不快に感じられる方々がいらっしゃるとのことですから、削除致しました」と報告した。

野口氏は12日、同件を報じる一部メディアの記事を引用し「『万死に値する』という言葉が頭を過る程に罪深い」と厳しい語調で書き出し「大谷選手が関わっていたかのような嘘を付き、またそれにつられ大谷選手共犯説まで吹聴する人まで現れ。恐らくこの世に産まれてきた事を後悔する程に彼にとって残りの人生は壮絶なものになるのではないか。しかし、残念」とつづっていた。

野口氏の投稿に対し、公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表がXを通じて「野口健氏による2024年4月12日のご自身のXへのポストは、ギャンブル依存症問題に関わる、当事者及び家族の団体の代表として、到底看過できるものではなく、抗議文兼要請書を出すことに致しました。野口氏にご一読いただき発言の撤回を求めます。罪は罪として償い、誰にでも生き直す権利はあります」と訴えていた。

削除を確認した田中氏はその後、「野口健さん、投稿削除してくださいました。ご理解頂きありがとうございます」とつづった。