特集

東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

特集一覧

見落とされてきた「避難所外避難者」支援 発災後「3カ月以内」が鍵

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
能登半島地震で被災者の支援に当たる小林賢吾さん(右)=熊本赤十字病院提供
能登半島地震で被災者の支援に当たる小林賢吾さん(右)=熊本赤十字病院提供

 災害による直接死を免れながら避難生活のなかで命を落とす災害関連死。ケアが行き届きにくい避難所以外の場所にいる「避難所外避難者」が亡くなる事例が多く報告され、支援の拡充が求められている。だが、毎日新聞が実施した、東日本大震災、熊本地震、能登半島地震の被災自治体を対象とした調査からは、対応が進まない現状が浮かぶ。【栗栖由喜、平川昌範】

 大災害時に、車中泊など避難所外で避難生活を送る被災者の現状や今後の課題について、2回にわたって議論します。(第1回)
 第2回・災害関連死 国「喫緊の課題」
 本記・避難所外避難者「把握できず」8割 本紙調査
 写真特集・肩寄せ合い ビニールハウスで避難生活

 「避難所での関連死が多いと思っていたが、よくよくデータを見ると、自宅での発生が多かったんです」。熊本赤十字病院の災害看護専門看護師、小林賢吾さん(42)はそう語る。14日で前震から8年となった、最大震度7の地震を2度観測した2016年の熊本地震で避難所の被災者支援に当たってきたが、その後明らかになった関連死の実像に意外さを感じたという。

 熊本地震では死者276人のうち、関連死に認…

この記事は有料記事です。

残り876文字(全文1362文字)

【時系列で見る】

関連記事

あわせて読みたい

この記事の特集・連載

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月