ガンバ大阪のFW坂本一彩(20)が、3戦ノーゴールが続いていた攻撃陣に風穴をあけた。

0-1で迎えた前半アディショナルタイム、坂本は右FKからDF福岡将太(28)が放ったシュートをDFがブロックしてこぼれたところを見逃さず、左足を投げ出した。反応したDFにクリアされ「取り消しになるかと思った」という坂本だったが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)検証の末にシュートがゴールラインを越えていたと判定され、得点が認められた。「すごいうれしかったし、びっくりしました」。試合前から「(ゴールが)近づいてきていると思うので、決めたい」と話していた20歳は、今季4度目の先発出場での初ゴールを素直に喜んだ。

後半11分には、中盤で受けて巧みなターンで相手をかわし、ゴールに向かってロングスルーパスを出した。これに抜け出したMFウェルトンが決定機で倒され、鳥栖DF堺屋佳介(18)の一発退場となり、数的優位にすることにも成功した。この一連のプレーには「自分はボールを持ってから良さが出る選手だと思うので、ああいうゴールにつながるプレーができたのはすごいポジティブ」と胸を張った。

ようやく出た得点という結果に手応えは得たが、満足はしていない。「チャンスで決めていかないと上位に行くのは厳しくなる。ここから点を積み重ねていかないといけない」。若き点取り屋は、結果を出し続けることで定位置確保を目指していく。【永田淳】