柏レイソルの井原正巳監督(56)が10日、浦和レッズ戦(12日、三協F柏)を前にオンライン取材に応じ、3戦連続の引き分けに「去年の二の舞いになる」と危機感を口にした。

チームは3月16日の名古屋グランパス戦で敗れ、その後は3戦連続で引き分け。前節の東京ヴェルディ戦は先制されながらも追いつき、勝ち点1を手にしたが、指揮官は「内容的には今季の中でも良くない試合だった。それを勝ち点1にできたのは評価できるが、このままだと、去年の二の舞いになるという話はした」と明かした。

昨季は残留争いの最中、ネルシーニョ前監督からバトンを受け継ぎ監督に就任。残留のために「勝ち点1でも積み上げる」という戦いに徹したが、今季は攻守で進化している。主導権を握りコンビネーションあふれる攻撃でゴール前に迫る回数が格段に増えた。だが、なかなか得点につながらず、4戦未勝利だ。

井原監督は「去年は勝ち点1でも積み上げようという中だったが、今季は勝ち点3を積み上げるために何が必要かに特化してやっている。内容がいい引き分けもあり、(去年と)中身が変わっている実感はある」と進化に手応えを感じている。一方で「ただ、勝ちきることをより意識し、勝てる試合を勝つことを強調しないとズルズルいく」と気を引き締める。「1点で勝てていないので。2点取りにいくことを突き詰めていくしかない」と話した。

次節の浦和戦は、エースFW細谷真大とDF関根大輝がパリオリンピックの予選を兼ねるU-23アジアカップカタール大会の代表に招集され、不在となる。指揮官は、新戦力の台頭に期待を寄せ「自分たちが積み上げてきたサッカーを表現するだけ。ホームで勝てていないので、全員に意識させてやりたい」と話した。