東京ヴェルディに新加入したポルトガル人FWチアゴ・アウベス(27)が8日、東京都内で行われた流通経済大とのトレーニングマッチに先発出場した。

J2モンテディオ山形時代に22年に34試合10得点、23年に30試合13得点と合計64試合23得点しているストライカー。日本サッカーをよく知る注目の点取り屋が緑の14番のユニホームをまとい、ピッチに立った。

4-4-2の左MFで先発出場すると、スピードを武器とするアタッカーらしく積極的に縦に向けて走った。球際も激しくいくため、イエローカードをもらう場面もあった。

後半は2トップの一角でプレー。カウンターからパスを受けると、ゴール前へドリブルで持ち込み、左足でシュート。惜しくもゴール左へわずかに外れた。

後半25分までの70分間プレーした。この日がチームに合流して初めての試合。2月にブラジル(ボタフォゴ)でプレーして以来、ゲームから遠ざかっていた上に、合流後は負傷もあって別メニューだった。先週末から再合流したばかりだが、それを差し引いても切れ味のあるプレーを随所に披露した。

予定通り70分のプレーだった。城福浩監督は「45分まずやり切ってほしい、どこでガス欠になるか分かるくらいにスタートから出し切ってくれ」と言って送り出した。その評価として「やれる瞬間は見せてくれた。連続して特長を出すというところをどう上げていくか」。コンディションが高まれば即戦力となる期待感を言葉に含ませた。

チアゴ・アウベスは開口一番、「疲れました」と笑顔。「自分のコンディション、ゲーム感覚を取り戻すためにも良かった。いつ呼ばれてもいいように準備していきたい」。東京Vは攻守においてより走ることを求められるが「理解はできている。城福さんが求めるサッカーに合わせていきたい」。

左サイドが主戦場となるが、ポーランドでプレーしていた時は2トップの一角を任されていたという。前日は味の素スタジアムでのホームゲームの雰囲気も味わい、気持ちは高ぶっている。「ヴェルディはJ1で戦っていけるチーム力がある。ここからどんどん良くなっていく」と意気込んだ。

試合は前半39分に翁長聖のクロスからFW古川真人がヘディングでゴールを奪い、1-0で勝った。