J2モンテディオ山形がMFイサカ・ゼイン(26)の1ゴール1アシストの活躍で、鹿児島を2-0で破った。4試合ぶりに先発したイサカは前半11分、先制ゴールを決めて主導権を奪取。後半45分には右サイドからのクロスでMF高江麗央(25)の山形加入後初ゴールをお膳立てした。イサカが全得点に絡む活躍で、ホーム2連勝へ導いた。

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昔から気心知れた仲間とのあうんの呼吸で、イサカが先制弾を決めた。前半11分、センターサークルからDF安部が放ったロングフィードに頭で反応。これは相手GKに阻まれたが、こぼれ球に右足を振り抜いた。「最初のファーストプレーで目が合って、質の良いボールをくれた」。安部とは同学年で、町田JFC、桐光学園でプレーし、高校時代はともに副キャプテンを務めた間柄だ。前日の練習後に安部から伝えられていた狙いを体現した、抜群の連携から生まれたゴールだった。

覚悟を胸に、先発のピッチに立っていた。開幕から5試合は全て先発出場し、1ゴール1アシストをマーク。好感触を得ていたが、3月20日藤枝戦(0-1、NDスタ)の後半31分、相手選手との激しい接触によりレッドカードで一発退場。1試合の出場停止となった。その後、3月30日清水戦(2-0、NDスタ)、3日長崎戦(0-2、トラスタ)の途中出場を経て、4試合ぶりに訪れた先発の座。「チームに迷惑をかけたので、与えられた時間で貢献したいと常に思っていた。今日は先発のチャンスをもらったので、絶対に生かしたいと思った」。終了間際にはダメ押し点をアシストし、最高の結果で期待に応えた。

渡辺晋監督(50)は「軽率なプレーやミスから相手にリズムを与えた場面が見られたので、しっかりと見つめ直したい」と、白星にも気を引き締めた。次節は13日、アウェーで仙台との“みちのくダービー″を迎える。昨季は1勝1敗(1-2、4-1)。勢いづけるためにも絶対に負けられない戦いを制し、「J2優勝」に向けて弾みをつける。【木村有優】