30万円の「特別な体験」は苦戦 海外富裕層を呼び込む策は

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1泊30万円の「橋泊ツアー」の参加者は展望施設に設置されたテントに宿泊する=兵庫県園芸・公園協会提供
1泊30万円の「橋泊ツアー」の参加者は展望施設に設置されたテントに宿泊する=兵庫県園芸・公園協会提供

 日本を訪れた海外の富裕層を呼び込もうと、各地で体験型の旅行プランが提供されている。成功例ばかりが注目されるが、実は苦戦する例も存在する。ある特別な場所に1泊約30万円で滞在できるプランは、海外からの観光客の参加がゼロだった。富裕層の関心を引くには何が必要なのか。

海上47メートルで宿泊

 「もうちょっと申し込みがあるかと思っていた……」。公益財団法人兵庫県園芸・公園協会の伊藤裕文理事長(63)は、こう言って顔をしかめた。

 この協会は兵庫県内にある都市公園の管理を担っており、その一つに舞子公園(神戸市垂水区)がある。舞子公園で明石海峡に向かって立てば、視界に飛び込んでくるのは壮大なつり橋。全長3911メートル、神戸市と淡路島を結ぶ明石海峡大橋だ。

 片側3車線の対面通行を乗用車やバス、トラックが行き交う。その神戸側の路面の下にあるのは、橋桁の一部を活用した展望施設「舞子海上プロムナード」。この…

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