差別や偏見、今の社会でも 読んでほしい藤村の「破戒」 永渕教授

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「破戒」について「中学の時の感想とは変わりましたね」と話す永渕朋枝さん=神戸市須磨区の神戸女子大で2023年12月5日午後0時58分、三角真理撮影
「破戒」について「中学の時の感想とは変わりましたね」と話す永渕朋枝さん=神戸市須磨区の神戸女子大で2023年12月5日午後0時58分、三角真理撮影

 <学ぶ・育つ・挑む>

 島崎藤村の「破戒」は、明治に発表され夏目漱石をして「後世に伝ふべき名篇」と絶賛させた名作だ。藤村研究者で、神戸女子大文学部教授の永渕朋枝さん(61)はこの長編を「今読んでほしい作品」と挙げる。【三角真理】

 なぜ今「破戒」なのか。「1906(明治39)年に刊行された作品だが、意外に現代的」と切り出した永渕さん。

 この長編小説は、被差別部落出身の小学校教員、瀬川丑松(うしまつ)がその素性を隠し続けることに悩み苦しみながら、ついに「告白」する姿を描く。

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