社会科見学の案内でアスベスト吸引 浄水場の元職員を労災認定

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
アスベストによる公務災害認定について記者会見で説明するNPO法人ひょうご労働安全衛生センターの西山和宏事務局長(左端)や元兵庫県宝塚市職員の男性(左から2人目)ら=同市で2024年3月29日午後2時8分、土居和弘撮影
アスベストによる公務災害認定について記者会見で説明するNPO法人ひょうご労働安全衛生センターの西山和宏事務局長(左端)や元兵庫県宝塚市職員の男性(左から2人目)ら=同市で2024年3月29日午後2時8分、土居和弘撮影

 小学生の社会科見学の案内を約9年間担当してアスベスト(石綿)を吹き付けた水道施設の一室に入り、がんの一種の中皮腫を発症したとして、元兵庫県宝塚市職員の男性(68)が公務員の労災にあたる公務災害と認定された。1回当たりの入室時間は約10分だったが、支援団体は「入室時間は短くても、毎回アスベストを吸い込んでおり、因果関係が認められた珍しいケースだ。今後の被害救済につながる」としている。

 NPO法人ひょうご労働安全衛生センターが29日、記者会見して明らかにした。センターや男性によると、男性は1982~91年に市上下水道局の小林浄水場で勤務。2022年に健康診断で胸部に異常が見つかり、23年にアスベスト関連がんの悪性胸膜中皮腫と診断された。公務災害認定を求めて同年2月に地方公務員災害補償基金に請求し、24年1月に認定を受けた。

この記事は有料記事です。

残り337文字(全文702文字)

あわせて読みたい

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月