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小林製薬・紅麹健康被害

「紅こうじ」の成分を含む小林製薬のサプリメントを摂取した人に健康被害が相次いでいます。死者・入院事例が次々と明らかに。

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紅麹サプリ被害 国が先に情報公開? 動き鈍い小林製薬に不信感

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紅こうじ商品の問題で記者会見する小林製薬の小林章浩社長=大阪市北区で2024年3月29日午後2時17分、加古信志撮影
紅こうじ商品の問題で記者会見する小林製薬の小林章浩社長=大阪市北区で2024年3月29日午後2時17分、加古信志撮影

 健康被害が起きた原因物質として、青カビが作り出す「プベルル酸」の可能性が小林製薬の調査で浮上した。厚生労働省は記者会見を開き、「国が責任を持って(原因物質かどうか)判断し、対応していく」と表明した。国が前面に乗り出した背景には、同社の説明に対して不信感を募らせたことがある。

踏み込む厚生労働省

 「ロット(出荷製品の単位)によって含有成分に偏りがある」。28日夜、厚労省であった専門家会議で、小林製薬の担当者はプベルル酸の名称を示して、検証状況を説明した。

 だが厚労省の担当者は全面的には受け入れなかった。「小林製薬が『怪しい』とみているものだけでなく、もっと幅広く網をかけて調べたい」

 翌29日の会見で、プベルル酸という物質について、同社は会見で自らは説明しなかった。その後、厚労省が改めて同社と合同で会見を開いて、「原因物質と特定したわけではない」と断ったうえで検出した物質名を明らかにした。

 プベルル酸が発生した理由や、原因物質かどうかについては不明で、同省が検証を進めるとした。

不信感招いた小林製薬の対応

 国が主導する異例の経緯をたどったのはなぜか。

 小林製薬が記者会見を初めて開いた22日の前日午…

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