紅麹サプリ被害 国が先に情報公開? 動き鈍い小林製薬に不信感
毎日新聞
2024/3/29 19:44(最終更新 3/29 21:39)
有料記事
1195文字
- ポスト
- みんなのポストを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
健康被害が起きた原因物質として、青カビが作り出す「プベルル酸」の可能性が小林製薬の調査で浮上した。厚生労働省は記者会見を開き、「国が責任を持って(原因物質かどうか)判断し、対応していく」と表明した。国が前面に乗り出した背景には、同社の説明に対して不信感を募らせたことがある。
踏み込む厚生労働省
「ロット(出荷製品の単位)によって含有成分に偏りがある」。28日夜、厚労省であった専門家会議で、小林製薬の担当者はプベルル酸の名称を示して、検証状況を説明した。
だが厚労省の担当者は全面的には受け入れなかった。「小林製薬が『怪しい』とみているものだけでなく、もっと幅広く網をかけて調べたい」
翌29日の会見で、プベルル酸という物質について、同社は会見で自らは説明しなかった。その後、厚労省が改めて同社と合同で会見を開いて、「原因物質と特定したわけではない」と断ったうえで検出した物質名を明らかにした。
プベルル酸が発生した理由や、原因物質かどうかについては不明で、同省が検証を進めるとした。
不信感招いた小林製薬の対応
国が主導する異例の経緯をたどったのはなぜか。
小林製薬が記者会見を初めて開いた22日の前日午…
この記事は有料記事です。
残り692文字(全文1195文字)