「捜索のため」 陸自が隊員の遺書を無断撮影 国が遺族に謝罪へ
毎日新聞
2024/3/29 18:46(最終更新 3/29 20:36)
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陸上自衛隊東北方面特科連隊情報中隊に所属していた岩手県の20代男性隊員が2020年に自殺した際、部隊が遺書を遺族に無断で撮影し、内部で共有していたことが判明した。遺族の弁護団が29日、記者会見して明らかにした。今月1日、国が遺族に謝罪する内容の調停が盛岡簡裁で成立した。
陸自岩手駐屯地(岩手県滝沢市)に勤めていた男性は20年10月5日に死亡した。弁護団によると、その直前、当時の中隊長が部下に指示し、遺族宅で了承を得ないまま男性の遺書を撮影。複数の幹部らに画像を共有したり閲覧させたりした。
遺書の撮影について部隊側は遺族に「(男性の)捜索のため」と説明したという。遺書にはパワハラをうかがわせる内容のほか、キャッシュカードの暗証番号や預金額などの個人情報も記されていた。遺族は22年10月、プライバシー権を侵害されたなどとして国家賠償請求の調停を申し立てた。
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