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理系進学が半数に迫る私立女子校に学ぶ 理系脳の伸ばし方

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デザイン定規を使った「数学×美術」の教科横断型授業。ユニークな生徒の作品が生まれている=東京都世田谷区の田園調布学園で2024年2月、大沢瑞季撮影
デザイン定規を使った「数学×美術」の教科横断型授業。ユニークな生徒の作品が生まれている=東京都世田谷区の田園調布学園で2024年2月、大沢瑞季撮影

 理工学系に進む女子の割合が、海外と比べてまだまだ少ない日本。だが、私立の女子中高一貫校「田園調布学園」(東京都世田谷区)は、理系を選択する生徒が5割弱を占める。思わず数学が好きになってしまうという授業をのぞいてみた。【大沢瑞季】

 <主な内容>
 ・理系選択増える学校の授業
 ・こんなところにも数学が……
 ・具体例を大切に
 ・理系人材のニーズ高まる
 ・理系が半分「特別なことではない」

 2月末にあった中学2年の数学の授業。生徒たちは、直径2センチの1円玉を、縦4センチ横201センチの長方形のケースに最大で何枚並べることができるかという「パッキング問題」に挑戦していた。

 どの班も200枚までは入るが、その先が続かない。

 「うまく詰めると、もう1枚だけ入れられます」。数学科教諭の細野智之さんがヒントを出す。

 「隙間(すきま)が空いちゃうと嫌だよね。上の隙間をグッと詰めたらどうなる?」

 「こっちの方が入るかな」

 もっと1円玉を入れようと試行錯誤する生徒たち。しばらくすると、「201枚入りました!」と歓声が上がった。

 「では、これを計算でもやってみましょう」。円の外接や三平方の定理、ルートの計算など、中学数学の総合的な知識を駆使して、実験結果を計算でも確かめてみる。

 中学2年の打林晴夏さんは笑顔で話した。「手を動かしながら実験すると、計算の結果が理解しやすくて楽しかったです」

こんなところにも数学が……

 「正直、中学2年生には難しい内容かもしれません」

 「でも、これを問題として解けるようになるのが…

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