安保理の北朝鮮監視パネル 任期延長できず ロシアが拒否権

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北朝鮮制裁の専門家パネルの任期を延長する決議案の採決に先立ち、10カ国を代表して賛成するよう呼びかける米国のトーマスグリーンフィールド国連大使(中央)=米ニューヨークで2024年3月28日、八田浩輔撮影
北朝鮮制裁の専門家パネルの任期を延長する決議案の採決に先立ち、10カ国を代表して賛成するよう呼びかける米国のトーマスグリーンフィールド国連大使(中央)=米ニューヨークで2024年3月28日、八田浩輔撮影

 国連安全保障理事会は28日、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐる制裁の履行状況を監視する専門家パネルの任期を1年延長する決議案を否決した。日米韓など13カ国が賛成したが、北朝鮮と経済、軍事両面で協力を深める常任理事国のロシアが拒否権を行使した。中国は棄権した。4月30日で任期切れを迎えるパネルの活動継続は困難な情勢で、今後の監視体制の弱体化は避けられない。

 専門家パネルは安保理決議に基づく北朝鮮に対する制裁措置を管理する制裁委員会の下部組織として2009年に設置された。貿易や海上輸送、金融などさまざまな分野の専門家ら8人で構成する。1年ごとの任期を延長する決議案はこれまで全会一致で採択されており、否決は初めて。ウクライナ情勢などをめぐるロシアと西側との対立が影を落とした。

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