日本芸術院賞に隈研吾さんら9人 隈さんら3人には恩賜賞

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隈研吾さん=東京都東村山市青葉町2の和國商店で2024年1月18日、原奈摘撮影 拡大
隈研吾さん=東京都東村山市青葉町2の和國商店で2024年1月18日、原奈摘撮影

 日本芸術院は28日、優れた芸術活動を表彰する2023年度日本芸術院賞に建築家の隈研吾さん(69)ら9人を選んだ。隈さん、小説家の多和田葉子さん(64)、能楽ワキ方福王流十六世宗家の福王茂十郎さん(80)の3人には特に業績が顕著として恩賜賞も贈る。

 ほか6人は日本画家の大矢紀さん(88)、洋画家の町田博文さん(70)、工芸家の山岸大成さん(68)、書家の高木厚人さん(70)、小説家の桐野夏生さん(72)、長唄唄方の杵屋勝四郎さん(65)。

 隈さんは英国立ビクトリア・アンド・アルバート博物館スコットランド分館の「V&A Dundee(ブイ・アンド・エー ダンディー)」を設計した。水辺に着地した「ノアの箱舟」のようなデザインが世界的な反響を呼んだ。

 多和田さんは1993年に「犬婿入り」で芥川賞を受賞。長年の業績が評価された。福王さんは「多くの舞台を支えてきた功績は顕著」とされた。

 授賞式は6月上旬から7月上旬に日本芸術院会館(東京)で開かれる。例年、天皇、皇后両陛下が出席される。(共同)

 日本芸術院賞の受賞者と受賞対象は次の通り。(敬称略)

 ▽第1部(美術)

 隈研吾(69)。恩賜賞。建築・デザイン。「V&A Dundee」。神奈川県生まれ。

 大矢紀(88)。絵画。「北の神山」。新潟県生まれ。

 町田博文(70)。絵画。日展出品作「雪はれる」。茨城県生まれ。

 山岸大成(68)。工芸。日展出品作「神々の座『綿津見』」。石川県生まれ。

 高木厚人(70)。書。日展出品作「山ざと」。千葉県生まれ。

 ▽第2部(文芸)

 多和田葉子(64)。恩賜賞。小説・詩。多年にわたる文学的業績。東京都生まれ。

 桐野夏生(72)=本名・橋岡まり子。小説。幅広い創作活動による文学的業績。

 ▽第3部(音楽・演劇・舞踊)

 福王茂十郎(80)=本名・福王輝幸。恩賜賞。能楽。能楽の普及・発展、後進育成の業績。大阪府生まれ。

 杵屋勝四郎(65)=本名・村治崇光。長唄。長唄唄方として優れた力量を示した。東京都生まれ。

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