“武者震い打”で4点援護、任せとけ。日本ハム選手会長の松本剛外野手(30)は、29日の開幕ロッテ戦(ZOZOマリン)での打順を2年連続「1番」と自身で想定。切り込み隊長として、先発伊藤に4点以上のアドバンテージを約束した。首位打者に駆け上がった22年の敵地開幕戦は4番で複数安打。同様に初打席からスイッチを入れ、チームも自身も波に乗せる。

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松本剛が勝利への号砲を鳴らす。打順を伝えられてはいないが、プロ13年目の勘で、感じるものがある。「1番で予想しているよ。分からないけど、1番で準備しておけば」と、2年連続の開幕切り込み隊長として、身支度を整える。

描く白星のイメージは、選手会長も指揮官も同じ。練習中、松本剛は先発の伊藤に「とりあえず4点取るから」と伝え、伊藤は「じゃあ3点以内に抑えます」と返した。偶然にも新庄監督が開幕前会見で「(伊藤に)2、3点ぐらいで抑えてくれたら」と発言も、その話を松本剛は聞いていない。「大体の予想。ウチが勝つにはそんなもんでしょ。大海が打たれるとかではなくて。開幕戦は緊張するし、変に気負ってもうまくいかないし。気負わずチームとして9回までに4点取ればいいかな」。うまく得点をひねり出し、伊藤を気持ち良く投げさせる。

3年連続開幕スタメン。昨季は本拠での開幕だったため後攻も、敵地から始まる今季は、1番なら試合の最初に打席に立つ。敵地開幕だった22年開幕ソフトバンク戦(ペイペイドーム)は第1打席からの連続打でマルチ安打発進。「1打席目は足が震えるっすよ。何か難しいけど、いい震え。これ味わえているの幸せだなって」。初の首位打者に輝いた2年前同様“武者震い打席”から波に乗り、タイトル奪還につなげる。

チームの成長も感じている。「みんな試合に出させてもらっていた2年間があるので、ある程度つかんだ選手は引っ張っていくんだっていう気持ちも感じられる。そこは一緒に乗っかって引っ張っていきたい」。切り込んで、つないで、返す。多彩な技でチームをもり立て、勝利を引き寄せる。【永野高輔】

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