宝塚歌劇団の25歳宙組団員が昨年9月に急死した問題で、阪急阪神ホールディングス(HD)は28日、嶋田泰夫代表取締役社長、大塚順一執行役員や、劇団の村上浩爾理事長が大阪府内で記者会見し、ハラスメント行為を認めた上で謝罪した。合意書締結も発表した。

この日午前11時、阪急阪神HDの角和夫会長、嶋田社長、大塚執行役員、村上理事長が、遺族側との交渉の席に臨み、締結にいたった。

嶋田社長は、亡くなった団員へ哀悼の意を示し「希望をもって入団されたご本人が、どのような気持ちであったか、ご家族の方がどれほど心を痛められたか。取り返しつかないことをしてしまい、申し開きのしようもありません。誠に申し訳ございませんでした」と謝罪。発言のあと、20秒以上に及び、頭を下げた。

この日同時間帯には、遺族側代理人の川人博弁護士も都内で会見。上級生によるハラスメントの存在や謝罪方法などの交渉で合意した。

昨年9月、兵庫県宝塚市で女性が死亡。ハラスメントの事実認定で主張が異なり、遺族側は阪急側に、謝罪と補償を求めていた。

3月15日に5回目の交渉が行われ、阪急側が譲歩する形になり、合意方針を確認。阪急阪神HDの角和夫会長らが遺族に謝罪した。

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