落語家笑福亭銀瓶(56)が28日、大阪市内で会見し、上方落語協会(大阪市北区)の4月下旬に行われる予定の会長候補者選出選挙に“立候補”すると明かした。

同選挙は立候補制ではなく、協会員が投開票当日に、協会員の名前を記入し、会長を選んでいる。

同協会の理事を務める銀瓶は「一石を投じなければいけないと思った」と決意を語った。「公約」として落語定席「天満天神繁昌亭」(大阪市北区)の昼席の改革と会長選制度の変革を掲げた。

1期2年の会長に「立候補制ではなく、クラス委員長を決めるような選挙。だれが、やろうという意思を持っているのか持っていないのか分からない。この人が会長になったら、どういうことをするのかも分からない。この人がなったらいいのになという名前を書いて、一番票の多い人が会長になる」と現行制度の改革を訴えた。

昼席の改革案を温めてきたが、協会内で議論されることはなく、銀瓶には中堅、若手らからの「改革」を求める声も届いているという。

昼席の改革案について「ベテランのお師匠さんで年間で複数回、トリをとっている方もいる。理想とする昼席はトリはどんな方でも年に1週だけにする。その分を新しい勢いのある方に任せて、活性化させたい」と訴えた。

ベテランら協会員からの反発も予想されるが「私の知名度、実力、人気が会長の器ではないことは百も承知している。だけど、いまこれをやれるのは僕しかいない。もし会長に選ばれたら、1期2年で終わらせたい。次ぎのしかるべき人にバトンタッチしたい」と熱弁した。

この日は師匠の笑福亭鶴瓶(72)に入門した38年の記念日となった。“立候補”は報告、了承済みだといい、「ええやん、やれ」と激励を受けた。改革案についても「昼席? オレもてこ入れせなあかんと思っていた」とバックアップをもらった。

「もし私が会長になったら、副会長は鶴瓶ということで。使い倒そうかなと思う」とジョークで笑いを取り、決意を語った。

会見では6月29日に天満天神繁昌亭で俳優風間杜夫と共演する「ふたりの銀ちゃん@繁昌亭Vol.4」のPRをした。