道長から厚い信頼「安倍晴明」権力者達が頼る実力 40歳の時はまだ学生、遅咲きながら政権で活躍

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光る君へ 大河ドラマ 安倍晴明
安倍文殊院(写真: ogurisu_Q / PIXTA)
NHK大河ドラマ「光る君へ」がスタートして、平安時代にスポットライトがあたることになりそうだ。世界最古の長編物語の一つである『源氏物語』の作者として知られる、紫式部。誰もがその名を知りながらも、どんな人生を送ったかは意外と知られていない。紫式部が『源氏物語』を書くきっかけをつくったのが、藤原道長である。紫式部と藤原道長、そして二人を取り巻く人間関係はどのようなものだったのか。平安時代を生きる人々の暮らしや価値観なども合わせて、この連載で解説を行っていきたい。連載第12回は、遅咲きながら政権の中枢で活躍した安倍晴明のエピソードを紹介する。
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道兼はどのように花山天皇を陥れたか?

寛和の変(かんなのへん)――。

寛和2年6月23日(986年7月31日)に起きた、この歴史的出来事を知る人は、今回の大河ドラマ「光る君へ」で取り上げられるまでは、それほど多くなかったことだろう。いわば、「花山天皇の出家プロジェクト」である。

計画したのは、おそらく、当時右大臣だった藤原兼家だろうとみられている。兼家は、何としてでも自分の孫を天皇にしたいと考えていた。そのためには花山天皇には一刻も早く、退位してもらう必要があり、出家させることを思いついたらしい。

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