極超音速兵器開発 米国が中露に後れ 空軍、陸軍とも実用化難航

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米空軍が開発していた極超音速ミサイル「空中発射即応兵器(ARRW)」の発射試験準備中の戦略爆撃機B52=2020年8月8日撮影(国防総省提供)
米空軍が開発していた極超音速ミサイル「空中発射即応兵器(ARRW)」の発射試験準備中の戦略爆撃機B52=2020年8月8日撮影(国防総省提供)

 米空軍は2025会計年度(24年10月~25年9月)の予算要求で、滑空タイプの極超音速ミサイル「空中発射即応兵器(ARRW)」の関連経費の計上を見送った。実用化のメドが立たなかったとみられる。陸軍が23年までの運用開始を目指していた地上発射型の長射程の極超音速兵器(LRHW)も、試験の失敗が相次いで実戦配備が遅れている。極超音速兵器の開発で先行する中国やロシアとの差を縮めるのに苦慮している。

 極超音速ミサイルは音速の5倍(マッハ5、時速約6000キロ)以上で飛行する。弾道ミサイルに搭載して分離後に滑空するタイプと、ミサイル自体に高性能エンジンを積んで巡航するタイプがある。変則的な動きで速く飛び捕捉が難しく、敵の防空システムをかいくぐりやすいため、「ゲームチェンジャー」と位置づけられる。

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