4年3カ月ぶりA代表復帰のFW小川航基(26=NEC)が、厳しいアジアの戦いで救世主に名乗りを上げた。

19日、W杯北中米大会アジア2次予選北朝鮮戦(21日・国立、26日・平壌)に向けた千葉県内での日本代表合宿で調整した。昨夏に移籍したオランダで、190センチ超えのDFがひしめく中で公式戦12得点。クロスの駆け引きの成長を自負し「クロスやセットプレーで、多彩なパターンで得点できるのが僕の強み。日本の力になれると思います」と自信をのぞかせた。

東京五輪のエース候補と期待も、負傷などもあって代表から遠ざかった。欧州移籍前、サポーターに「次、日本に戻って来るときは日本代表」と宣言した言葉を実行。「だいぶ遠回りをしてしまったというか。有言実行としてここに帰って来られたのは自信になりますが、ここからが勝負」と気を引き締めた。

8強で敗退したアジア杯カタール大会も「自分だったら」とイメージしながら見ていた。代表で求められることは得点だと分かっている。「僕自身は、唯一無二。特に得点で勝利に貢献できるFWになりたい」。遅れてきた男が「次のW杯で点を取るのは僕」との公言を実行すべく、代表のエースへのし上がっていく。【岩田千代巳】