ふかわりょう(49)が18日、都内で、ふかわの初の書き下ろし小説「いいひと、辞めました」(新潮社刊、19日発売)刊行記念トークイベントに出席した。ゲストに元祖“クズ芸人”のクロちゃん(47)を迎え、クズに憧れるふかわと、元祖クズ芸人のクロちゃんがクズについてトーク展開した。

小説は誰もが認める“いいひと”が、ある出会いをきっかけに“サイテー”へと変身していく物語。不適切な表現リストが日々更新されていく中で、立派なサイテー男たちが生き生きと描かれている。ふかわは以前から関心があった「いい人」というワードについて「前後関係、使い方によって意味が異なるとても日本人らしい言葉」と解釈。「私自身100%まっとうな人間であるとも思っていません。もうちょっとクズでいられたらな、いい人でいることが足を引っ張るという局面に何度も遭遇してきました」と作品のアイデアの出発点を語った。

クロちゃんは、TBS系「水曜日のダウンタウン」で日ごろから息を吐くようにウソをついている姿が明かされ、“クズキャラ”が世間でも定着。最近衝撃を受けた出来事として「信号待ちしてたら親子がいて。お母さんが『ウソついていたらクロちゃんみたいになるよ。うそつきはクロちゃんのはじまりって』って。こどもが『クロちゃんみたいになりたくない』って言ってて。近年まれに見る衝撃ですよ」とがくぜん。辛辣(しんらつ)なエピソードを明かし、会場の笑いを誘った。