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羽毛田信吾・元宮内庁長官が15日、福岡市であった毎日・世論フォーラム(毎日新聞社主催)で「皇位継承論に思う」と題して講演した。羽毛田氏は、安定的な皇位継承に向けた制度改正が進まない現状に「若干の焦りも感じている。改正に向かって具体的な動きを起こすことは待ったなしだ」と強い危機感を示した。
羽毛田氏は現在の皇室典範について「安定的な皇位継承や皇族の規模の維持という観点からみれば、構造的な欠陥があると言わざるを得ない」と指摘。旧宮家の男系男子が養子縁組で皇族に復帰する案や、皇位継承資格を女性・女系まで広げる案など、制度改正に早急に取り組まなければ「手遅れになる」と強調した。
また、バッシングとも言えるような皇室関連の報道が、民間から皇室に入る際の障害になる可能性があるとして懸念を示した。【野間口陽】
羽毛田氏の主な講演内容は次の通り。
「早急に取り組まなければ手遅れ」
皇位継承の問題はしばしば政治的に重要な課題として取り上げられてきたが、制度改正に具体的に結びつくまでには至らないまま今日を迎えている。論点は出尽くしているが、課題の周りをぐるぐる回っているような状況ではないか。私は若干の焦りも感じている。改正に向かい、具体的な動きを起こすことは待ったなしの状況だ。
現在の皇室は17人で、うち12人が女性だ。未成年は秋篠宮家の長男悠仁さまのみで、65歳以上は7人。皇室も一般社会と同様、少子高齢化の様相が色濃くなっている。
現在の皇室典範は、安定的な皇位継承や皇族の規模の維持という観点からみれば、構造的な欠陥があると言わざるを得ない。
現在の規定では…
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