虐待、連れ去り…「恐怖でしかない」 被害高校生、共同親権に不安

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
記者会見で自身の体験を話した男子高校生=札幌市で2024年3月11日午後6時26分、後藤佳怜撮影
記者会見で自身の体験を話した男子高校生=札幌市で2024年3月11日午後6時26分、後藤佳怜撮影

 離婚後の父母双方に親権を認める「共同親権」の導入を盛り込んだ民法改正案について、国会で審議が行われている。政府は「子の利益」のために離婚後も父母が協力することなどを狙いとして掲げるが、家庭内暴力(DV)や虐待への懸念から反対の声も根強い。「もし共同親権だったら……」。幼少期に父のDVが原因で両親が離婚した北海道内の男子高校生は、導入へ不安を募らせる。

 男子高校生の幼い頃の記憶は、父の顔色をうかがい、おびえて暮らす日々のことばかりだ。夕食時、「ママ、ご飯おいしいね」と言うと、父は急に「飯を食わせてやってるのはオレだ!」と逆上。母は胸ぐらをつかまれ部屋中をひきずられた。「てめえらに自分の意思なんていらない」。罵声で人格を否定され、心を塞いだ。

この記事は有料記事です。

残り1680文字(全文2004文字)

あわせて読みたい

この記事の筆者

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月