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フジテレビ問題は他人事じゃない!?従業員の約半数が「自社のコンプライアンス方針や行動規範を知らない」

アットダイム 2 週 前
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近年、企業のコンプライアンス違反が社会問題化し、企業の信頼を大きく揺るがす事例が後を絶たない。このような状況下において、企業には法令遵守はもちろんのこと、従業員一人ひとりの高い倫理観と責任感が求められている。

KiteRaはこのほど、従業員725名を対象に「従業員のコンプライアンス違反に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。

昨今の企業の不祥事に関して50.6%が「関心なし」

「昨今の企業の不祥事における関心度合いを教えてください(単一回答)」と聞いたところ、回答数が多い順に「関心がある」が38.3%、「あまり関心がない」が33.5%、「全く関心がない」が17.1%、「とても関心がある」が11.0%という結果となった。

さらに、企業規模別に実態を見ると、「関心がない(あまり関心がない、全く関心がない)」と答えた割合に大きな差が見られた。

100名以下の企業規模では57.9%が「関心がない」、1,001名以上の企業規模では37.9%が「関心がない」と回答した。両者間で20ポイントの乖離が見られ、企業規模が大きくなるほど、企業の不祥事への関心度が高まる傾向が示唆される結果となった。

最も深刻な問題は「コンプライアンス意識の欠如」にあると考えているのは41.7%

「昨今の企業の不祥事における発生原因について、最も深刻な問題はどこにあるとお考えですか(単一回答)」と聞いたところ、最も多かったのは「コンプライアンス意識の欠如」が41.7%、次いで「内部通報制度の不備」が15.6%、さらに「組織文化とリーダーシップの欠如」、「社員教育の不足」が14.5%という結果となった。

74.6%が、昨今の企業の不祥事を受けて、自社のコンプライアンスに関する “意識の変化はない” と回答

「昨今の企業の不祥事を受けて、貴社ではコンプライアンスに関する意識の変化はありましたか(単一回答)」と聞いたところ、「いいえ」が74.6%、「はい」が25.4%という結果となった。

さらに、企業規模別に実態を見ると、「いいえ」と答えた割合に顕著な差が見られた。

100名以下の企業規模では84.8%が「いいえ」、1,001名以上の企業規模では54.9%が「いいえ」と回答した。両者間で29.9ポイントの乖離が見られ、企業規模が大きくなるほど、コンプライアンスに関する意識の変化が見られる傾向が明確に示された。

コンプライアンス(法令遵守)の理解度において、「ほぼ理解しているが、詳細な部分に不安がある」が最多

「コンプライアンス(法令遵守)の意味を正しく理解していますか(単一回答)」と聞いたところ、「はい(ほぼ理解しているが、詳細な部分に不安がある)」が37.4%、「いいえ(理解しているつもりだが、具体的な対応に不安がある)」が29.5%、「いいえ(理解が不十分で、実務に活かせていない)」が25.5%、「はい(完全に理解しており、実務に活かしている)」が7.6%という結果となった。

46.6%から、自社のコンプライアンス方針や行動規範を「知らない」との声

「自社のコンプライアンス方針や行動規範を知っていますか(単一回答)」と聞いたところ、最も多かった回答は「いいえ(知らない)」で46.6%、次いで「はい(入社時に説明を受けた)」が20.1%、「はい(存在は知っているが、内容は確認したことがない)」が19.6%、「はい(社内ポータルサイトなどで定期的に確認している)」が13.7%という結果となった。

自社のコンプライアンスリスク、約半数(48.9%)が「理解していない」

「自社におけるコンプライアンス違反が、どのようなリスクに繋がるか理解していますか(単一回答)」と聞いたところ、最も多かった回答は「はい(理解しているが、日々の業務で意識することは少ない)」で33.2%となった。次いで「いいえ(あまり理解していない)」が24.8%、「いいえ(全く理解していない)」が24.1%、「はい(理解し、日々の業務で意識している)」が17.8%という結果となった。

自社でコンプライアンスを重視する文化が “根付いていない” と思っているのは45.4%

「自社では、コンプライアンスを重視する文化が根付いていると思いますか(単一回答)」と聞いたところ、最も多かった回答は「いいえ」で45.4%となった。次いで、「どちらとも言えない」が38.6%、「はい」が16.0%という結果となった。

63.0%が、自社の経営層および上司はコンプライアンスを重視して “行動していない” と感じている

「上司や経営層は、コンプライアンスを重視して行動していると感じますか(単一回答)」と聞いたところ、「いいえ」が63.0%、「はい」が37.0%という結果となった。

仕事の多忙さ、69.2%がルール違反をした経験、もしくは見逃した経験あり。51~100名規模では8割超(81.8%)

「仕事で多忙さやプレッシャーを感じていると、ついルール違反をしてしまう、もしくは見逃してしまった… そんな経験はありませんか(単一回答)」と聞いたところ、「ほとんどない」が40.8%、「全くない」が30.8%、「時々ある」が24.1%、「頻繁にある」が4.3%という結果となった。

さらに、企業規模別に実態を見ると、「経験あり(ほとんどない、時々ある、頻繁にある)」と答えた割合に乖離が見られた。

51~100名の企業規模では81.8%が「経験あり(ほとんどない、時々ある、頻繁にある)」、2,001名以上の企業規模では63.9%が「経験あり(ほとんどない、時々ある、頻繁にある)」と回答した。

両者間で17.9ポイントの乖離が見られ、企業規模が大きいほど、ルール違反の経験がないと回答する割合が高い傾向が示された。

まとめ

企業のコンプライアンス意識向上が重要な課題となる中、当社は従業員725名を対象に、コンプライアンス違反に関する意識調査を実施した。

調査の結果、企業の不祥事に「関心がない(あまり関心がない、全く関心がない)」と答えた従業員が半数(50.6%)を超え、特に中小企業(企業規模100名以下)においてその傾向が顕著であることが明らかになった。

従業員が考える最も深刻な問題は「コンプライアンス意識の欠如」であるものの、昨今の企業の不祥事を受けても7割以上(74.6%)の従業員が自社のコンプライアンスに関する意識に変化がないと回答した。

コンプライアンスを完全に理解している従業員はわずか7.6%に留まり、多くの従業員が詳細な部分に不安を抱えている。また、半数近く(46.6%)の従業員が自社のコンプライアンス方針や行動規範を「知らない」と回答し、自社に関わるリスクを理解していない実態が明らかになった。

さらに、半数近く(45.4%)の従業員が自社にコンプライアンスを重視する文化が根付いていないと感じ、6割以上(63.0%)の従業員が経営層や上司がコンプライアンスを重視していないと回答している。

約7割(69.2%)の従業員が、仕事の多忙さやプレッシャーを感じる状況下で、ルール違反をした経験、もしくは見逃した経験を持っていることが判明した。

これらの結果から、多くの企業で従業員のコンプライアンス意識が低い水準に留まり、情報提供や教育体制が不十分であることが示唆された。企業は従業員一人ひとりの意識を高め、組織全体で健全な文化を醸成するための具体的な対策を講じる必要があることがわかった。

<調査概要>
調査名:従業員のコンプライアンス違反に関する意識調査
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2025年3月10日
有効回答:勤務先で「コンプライアンス対応業務」を担当しているかという質問に対し、「担当していない」と回答した20~60歳までの従業員725名
調査企画:株式会社KiteRa
補足:構成比は小数点第2位を四捨五入

出典:株式会社KiteRa

構成/こじへい

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